獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200006-327

ネット上での獣医療相談について
投稿日 2000年6月22日(木)20時36分 あんどう

少し前に話題になっていましたが、ネット相談についての私見です。

のんびりした、または、無知な飼育者へ、至急獣医師の診断を仰ぐよう薦める事は大変重要です。
ですが、詳細な事情も聞かずに、充分な獣医療を受けさせてやらないからという理由で、飼育者を非難すべきではないと私は考えます。 また、人への医療行為は、本人の意志である事が重要視されます。 条件を満たしていれば、医師による安楽死も認められているそうです。 ペットの意志の代行者はその所有者と考えると、回復の見込みの有る無しに関わらず、獣医療行為を強制するような発言は行き過ぎと考えます。

 動物やペットへの愛情の表し方、してやれる事、世話をする事になった事情などは千差万別です。その人が世話をしなかったら、殺処分されるはずだった、保健所出身の子かもしれません。 医療を受けさせてやれなくても、寿命分だけの期間を一緒に過ごすだけで、充分意味がある行為ではないでしょうか。 そのような場合などでは、獣医療の知識のある方からの、家庭でのケアなどについてのアドバイスなどは、動物、飼育者双方にとって、大変有意義であると思います。

また、医療相談に限らず、自分にとって当然である事、正しいと思われる事が、全ての人に通用することではない、という事を常に念頭に置いた発言が必要であると考えます。

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