野生と自然掲示板過去発言No.4000-199907-16
はじめまして |
投稿日 1999年3月6日(土)23時05分 komatsu
はじめまして。自分は現在秋田のクマ牧場に就職しております(2年目)。 最近の「野生動物と獣医師」という掲示板、たいへん興味深く拝見させていただきました。アサカワ、イワキ、プロキオン各先生の御意見、まさにごもっともなことと思います。自分も響歌さんと同じような動機で獣医大学(岐阜大学)に入りました。ただ、野生動物の治療を考えていたわけではありません。動物(特に野生)と関わっていくであろう自分の将来を考えたとき、目の前で苦しんでいる動物に対して何かできるようにしておきたいといった動機からでした。結果的には大学でクマの研究を始めるようになり、今ではすっかりクマ三昧です。といっても飼育環境ですから、厳密にいえば野生ではないのですが。 これまでの自分の経験から考えると、野生動物と獣医師というものは近いようで以外と遠いということです。獣医師が野生動物と関わるとき、性格状どうしても疾病や生理からのアプローチになります。もちろんこのことも非常に大切なのですが、野生動物の本道はやはり生態かと思います。野生動物の保護管理を考えた場合、彼等の生態をよく知ることが一番の近道であり、疾病や生理の理解はよりきめ細かな保護管理を確立するための一助となるものだと考えています。かくいう自分も学生時代はクマの生態調査をしていて非常に貴重な経験を積みましたし、調査中に獣医学教育の恩恵も充分にうけました。結局、野生動物にこだわっていく場合「獣医師として野生動物に関わる」のか「野生動物に関わるために獣医学的知識が必要」なのかで、ずいぶんスタンスが変わるような気がしす。いづれにせよ、野生動物にこだわっていくのであれば、生態にもぜひ目をむけていただきたいと思います。 現在自分は飼育環境におりますが、近いうちにまた野外の活動も始めようと思っています。生意気なことを長々と書いてしまいました。申し訳ありません。 |
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