ブロークン・フラワーズ  |
２００５年 アメリカ コメディー 
＜監督＞ジム・ジャームッシュ
＜キャスト＞ビル・マーレイ , ジェフリー・ライト , シャロン・ストーン , ジェシカ・ラング , ティルダ・スウィントン , ジュリー・デルピー , クロエ・セヴィニー
＜ストーリー＞
かつては、多くの女性と恋愛した元プレイボーイで、仕事にも成功を収めた初老の男、ドン・ジョンストン（ビル・マーレイ）。しかし今、彼は、恋人のシェリー（ジュリー・デルピー）に去られ、空しさのただ中にいた。そんな時、差出人の名前のないピンクの封筒の手紙が届き、そこには、「あなたには、１９歳の子供がいる」と書かれてあった。彼は、隣人の助けを借りて、子供の母親探しの旅に出る・・・。
＜感想＞
淡々とした、おかしみと、初老男の寂しさを感じる作品でした。
ストーリーは、「アメリカ，家族のいる風景」を彷彿とさせる、自分の子供のルーツ探しです。あの映画の時も思いましたが、子供を妊娠したとたんに母親になる女と違って、子供がいると知った時点で始めて親になる男って、とても微妙な存在ですねぇ。
その後のロードムービーでは、前日に見た「エリザベスタウン」同様、隣人に細かく指示されたとおりに旅に出ることになります。
過去に関係のあった女性との２０年ぶりの再会。決してすんなりした別ればかりではなかったようですが、それぞれの女性の今の生活状況や、反応が、面白かったです。
それにしても、同じ時期に５人の女性と付き合っていたとはねぇ。こりゃ、すごいプレイボーイだわ(^^)。
面白いなと思ったのは、隣人との関係。一見何の共通点もなさそうな二人なのに、妙に気が合うらしく、お互いに頼りにしあっているのが、面白い。
特に、ドン・ジョンストン（ビル・マーレイ）が、嫌々ながらも、彼の計画通りに、子供の母親探しの旅に出て、行動するのがなんとも絶妙です。彼の泊まっているモーテルに、ウィンストンから電話が掛かるところを見ると、宿泊するモーテルまで彼に決められたとおりの所に泊まっているらしいのですから、完璧にウィンストンの思うがままのジョンストンです。
主演のビル・マーレイは、このところの彼の出演作同様、寡黙で、表情もあまり変えずに演技しています。何を考えているのか、はっきりしないようでいて、微妙な表情の変化で、ちょっと笑わせてくれたり・・・。
ラストは、あのような感じで、終わってしまって、あとは、見た人が考えてということでしょうか。ビル同様、呆然としてしまいますが、結構この映画、好きだったりもします(^^)。(2007,04,28)
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