シネマチェックトップページbook作家別index題名別index     









「壁抜け男の謎」
有栖川 有栖  


あなたの推理はまとまったかな?
では、聞かせてもらおうか。
縦横無尽に張り巡らされた16の罠。
目眩くアリス・ワールドへようこそ。 (帯より)



16もの短編が収録されているので、短編が苦手な私にとっては、少々大変でした(^^;。
でも、久々のアリスちゃん・・・じゃなくて、有栖川先生なので、楽しめました。

「あとがき」にも書いてあるとおり、ノンシリーズ物の短編をもためたもので、悪く言えば、ゴチャゴチャ、よく言うと、様々なテイストで、楽しめました・・・というところですか(^^)。
懸賞付きのものもあれば、ある人に捧げたオマージュもあり。ということで、私にとって苦手なジャンルもありましたが、ちょっとした息抜きになりました。

面白かったのは、「天国と地獄」(ショートショートは、やっぱり好き)、「ざっくらばん」(いいですね〜)、「屈辱のかたち」(秀逸です!!)

「彼方にて」は、よく分からなかったのですが、「あとがき」を読んで、中井英夫さんへのオマージュと分かりました。中井英夫さんは、本格を読んでいた頃から、とても気になっていたのですが、未だに未読なんですよねーーー。
「Cの妄想」は、こんな映画(「主人公は僕だった」)がありましたよね。有栖川さんの方が先かしら?
「迷宮書房」これには驚かされました。読んだ覚えがあったんです。、もしかしたら、この本自体、1度読んですっかり忘れていたのか?と、自分を疑ってしまいました。でも、「本からはじまる物語」にも収録された作品だったんですね〜。よかった〜〜(^^)。

短編集の本というと、同じテーマばかりの話が集まって、飽きてしまうこともあるのですが、一見ばらばらな短編を集めたこういう本も、また、楽しいものです(^^)。 (2008,06,22)