「暗黒のメルトダウン」
ギレルモ・デル・トロ＆チャック・ホーガン 嶋田洋一訳
着陸直後、乗員乗客が死体で発見された旅客機では、不死を望む大富豪の手引きにより、吸血鬼の長老”マスター”が運ばれていた。彼らの計画どおり、夜ごと街は吸血鬼に襲われ、「悪疫」がニューヨークに広まっていく。殺人容疑をかけられて疾病対策センターの医師イーフリアムは、仲間とともに、人類存亡をかけた決死の戦いに挑むのだが・・・。アカデミー賞監督デル・トロによる傑作≪ストレイン≫シリーズ、第二弾！
（裏表紙より）
「沈黙のエクリプス」の続編です。
なので、世界は、大混乱の真っただ中。
こんなことになっているのに、国の上層部は、この事態を正面から見据えることなく、手をこまねいているばかり。
こんなに多数の人たちが、街から姿を消したり、異常事態が多発したら、どう考えても普通じゃないでしょうに・・・(￣。￣;)。
でも、公に、”吸血鬼”とか”変成”とか、認めずらいのも、わかりますけどね。
前半は、大混乱の街で行われる彼らの凄惨な攻撃が、延々と描かれます。
これでもかという感じで、救いがないのが少々辛いところでした。
後半になると、急速に動きが出てきます。
マスターの絶大なる力の下で、イーフ、フェット、セトラキアン、ノーラたちが、必死の反撃を繰り広げます。
今回の主役は、やはり、セトラキアン。
彼の長い苦難の人生に思いをはせつつ、彼の偉大なる勇気の物語に、読者は、涙を禁じ得ないことでしょう・・・・たぶん。
ここまで来たら、最終章となる、第三弾「永遠の夜」を是非とも読んでみたくなります。
それにしても、吸血鬼の体温が、高温だったなんて、知らなんだ〜〜。
(2013,01,13)
”ストレイン”シリーズ
「沈黙のエクリプス」
「暗黒のメルトダウン」
「永遠の夜」
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