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氷菓
米澤穂信



いつのまにか密室になった教室。毎週必ず借り出される本。あるはずの文集をないと言い張る少年。そして『氷菓』という題名の文集に秘められた三十三年前の真実ーー。何事にも積極的には関わろうとしない”省エネ”少年・折木奉太郎は、成り行きで入部した古典部の仲間に依頼され、日常に潜む不思議な謎を次々と解き明かしていくことに。さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリ、登場!期待の新星・清冽なデビュー作(裏表紙より)



ということで、米澤穂信さんの作品を「満願」「インシテミル」と読んできましたが、今回は、初心に戻って、古典部シリーズの1作目「氷菓」を読みました。
十年以上前に、このシリーズの「遠まわりする雛」を面白く読んだことがありましたが、シリーズ途中の作品を読んだため、最初から読んでみたいと常々思っていました。

主人公は、高校一年の奉太郎。そして、脇を固めるのは、彼の所属する古典部のメンバーたちです。

奉太郎は、省エネをモットーとする非積極的な男子ですが、そんな彼が、日常のちょっとした謎を鮮やかに推理して解いてゆきます。

舞台が高校なだけに、青春ミステリーと謳われていて、確かに、「満願」と比べてしまうと、ライトノベルっぽく、物足りなさはありますが、
登場する四人のキャラクターがはっきりと色分けされていて、それなりに楽しく読み進むことが出来ました。

ただ、ちょっと疑問に思ったのが、教室の鍵が、中からはかけられないことになっていたはずなのに、”封印”のパートで、中にいた遠垣内が、中から鍵をかけていたこと。何か読み落としたかな?? (2019,04,05)