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「カラスの親指」
道尾秀介




大丈夫。 まだ間に合うから。 (帯より)



ホラーっぽい題名に惹かれて読み始めたのですが、ホラーではなかったですねぇ(^^)。でも、面白く読めました。
第140回の直木賞候補です。ちなみに、この時の受賞作は「悼む人」「利休にたずねよ」のダブル受賞でした。

友人の借金の保証人になったことから、悪徳ヤミ金に手を出し、人生の坂道を転がり落ちるようにして、全てを失った男・武沢。彼と行動を共にするテツ。そして突然転がり込んできた、まひろ、やひろ、貫太郎の3人。彼ら5人が織りなす人間模様です。

前半は、詐欺師となった武沢とテツの詐欺の手口が描いてあって、なるほど〜、こうして人を騙すのね〜。と、面白かったり、スリリングだったり。
そして、徐々に明かされる彼らの秘密。
彼ら5人の関連づけが見事になされていて、なるほど〜、うまいな〜〜と思いました。
それは、終盤まで続きますが、さすがにこのラストは、ちょっと出来過ぎていて、最後は、あり得ないよな〜と感じてしまったのは、残念です。 (2009,04,29)



映画の感想「カラスの親指」