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ミレニアム5 復讐の炎を吐く女
ダヴィド・ラーゲルクランツ
ヘレンハルメ美穗 久山葉子訳


リスベットは人工知能研究の世界的権威パルデルの息子の命を救った。だが、そのときに取った行動が違法行為にあたるとされ、2ヶ月の懲役刑を受けた。彼女は最高の警備を誇る女子刑務所に収容されるが、そこではギャングの一員である囚人ベニートが、美貌の女囚ファリアに暴行を加えていた。見過ごすことの出来ないリスベットは、囚人はおろか看守までも支配するベニートとの対決を決意する。さらに彼女は、元後見人のバルムグレンの面会で、”レジストリー”なる機関の存在に気付き、自分の子供時代に大きな秘密が潜んでいることを知った。ミカエルはリスベットから突然、レオ・マンヘイメルという人物の調査を依頼される。この男は何者なのか?そして、刑務所の外では、思いもよらぬ痛ましい殺人事件が起きる! 今世紀最高のミステリ・シリーズ、注目の最新刊。(折り返しより)



ミレニアムシリーズの第5弾で、”ミレニアム”の二代目著者ダヴィド・ラーゲルクランツによるミレニアム2作目です。

アメリカとの関わりが深かった前作と違い、今作は、基本に戻ってスウェーデン内での事件と、そして、リスベットの隠された過去が、また少し明らかになりました。

前作は、映画を先に見たせいか、いかにも映画化を目指した作品に見えてしまったのですが、今回は、スケールは小さくなりましたが、リスベットとミカエルの顔を合わせることのないコラボの活躍も多くて、楽しめました。
特に、リスベットの天才的なネット作業や、超人的な身体能力も遺憾なく発揮されて、リスベット、かっこいいです(^▽^)。

話の要素としては、レオとダンの話はなんとなく先が見えていたし、ファリアの事件もたいしたことはなかったですが、その両方に関わるリスベットとミカエルの奮闘は、ドキドキしました。

次作の「ミレニアム6」は、もう既刊していますが、図書館の順番は、当分先のようなので、この際、また、「ミレニアム1」を読み直して、ラーソンとラーゲルクランツの違いを感じてみようかな。 (2020,01,22)


☆ミレニアムシリーズ(原作)
「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女」
「ミレニアム2 火と戯れる女」
「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」
「ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女」
「ミレニアム5 復讐の炎を吐く女」

☆ミレニアムシリーズ(映画化作品)
「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」
「ミレニアム2 火と戯れる女」
「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」
「ドラゴン・タトゥーの女」
「蜘蛛の巣を払う女」